『スプラトゥーン3』のヒーローモードをクリアした感想。ネタバレを含む為、気になる方はクリア後に見て下さい。
ヒーローモードはいわゆるストーリーに沿ってスプラトゥーンの基礎を教えてくれるモード。スプラトゥーン2では面倒過ぎて投げたモードではあるが『スプラトゥーン3』のヒーローモードはやり始めたらドンドン進めたくなる面白さがあった。1つのステージが1分~5分程度でクリアできるので凄くテンポが良い。
シオカラーズの二人もしっかり出てきてくれる。ストーリーの内容自体は王道でありつつ、シリアスな部分もコミカルな登場人物達が面白おかしく楽しませてくれる。今回のMCである『すりみ連合』もしっかり出てくるが思い返せばストーリーにはさほど絡んでこない感じも”スプラトゥーンっぽい”と思った部分だ。
そもそも今回感想を書こうと思ったのが後半の熱い展開が凄く気に入ったから。スプラトゥーンの世界で過去に繁栄していた文明の軌跡でも辿るのかと思いきや、クマサンが“地球をあるべき姿に戻す”為にとんでもない計画を進めていたのでした。
クマサンはサーモンランでお世話になっている木彫りのクマでお馴染みだけど実際には本当にクマだった。魚類が繁栄しているスプラトゥーンの世界でクマサンが“あるべき姿”と主張する”哺乳類が繁栄する地球に戻す”為にケバインクをロケットで打ち上げて地球に降り注ぎ、魚類をケバケバにしてしまおうという計画。
やっている事は人類(魚類=イカやタコ達)掃討作戦であり、クマサンが淡々としたあの口調で突然計画を話始め怒涛の展開を見せる。ロケットに乗り込む所からラストバトルまでは今までヒーローモードで学んだ集大成のようなギミックの連続となる。
クマサンとのバトルは自分の腕だと余裕なさ過ぎてSS撮る暇など無かった。クマサンが巨大化して今迄共に冒険したコジャケが伝説のオオジャケに変身。巨大化クマサンとオオジャケのガチンコバトルが繰り広げられる中、魚類の危機に敵だったタコワサ将軍が愛機タコツボキングと共に参戦。
キャラクターがいちいち可愛いけどやっている事はスーパーロボットアニメ。宇宙空間でロボット操作をさせられるなんて、最後の最後でヒーローモードでは教えてくれなかった事をやらせてくるのも嫌いじゃないよ。ストーリー的には魚類側視点なんだけどプレイヤーは哺乳類であり、終始クマサンは一人。たった一人で哺乳類回帰の為に奮闘している姿は手放しで魚類側を応援できない切なさを感じた。クマサン初回でアルバイトを雇い、哺乳類回帰に思いを馳せながらこの日の為に金イクラを集めていたかと思うと涙を禁じ得ない。個人的に熊という生き物が好きなのが拍車を掛けている。
こんなストーリーを見た後にどの面下げてクマサン商会を営業し続けているのか、しかもそのバイトにこれからもお世話になるであろうプレイヤー。スプラトゥーンなんだし深く考えずに楽しめば良いんだという結論に至った。
今迄の経緯やらシリアスな内容やらを全て吹っ飛ばして、ただただ可愛くてコミカルなキャラクター達が元気に生きる物語を楽しめばいい。そう思わせてくれる素晴らしいストーリーだったと思う。ヒーローモードだけでも買って良かったなと思わせてくれる内容だった。シオカラーズとテンタクルズのamiiboは持っているのですりみ連合のamiiboが発売されるのも今から楽しみだ。
ヒーローモードをクリアしたらあとは修行あるのみ。その前にクマサンの声を聞きに商会に行こう。