ハースストーンの新しい拡張パック『旧神のささやき(Whispers of the Old Gods)』が実装され、対戦する機会が多いクトゥーン(C’Thun)について考えてみようと思う。
クトゥーンデッキのメカニズム
『クトゥーン』雄叫び:このミニオンの攻撃力に等しい合計ダメージをランダムな敵に振り分ける。
初期状態では10マナ6/6のミニオンだが、様々なカードで攻撃力と防御力を強化する事ができる。10マナで手元にクトゥーンが来るまでにできるだけ強化を行い場に出す事となる。
中立カードで採用される事が多いクトゥーン強化カード。
雄叫びを2回発動させる『ブラン・ブロンズビアード』なども採用される事が多い。
またクトゥーンの攻撃力をトリガーとし発動する能力を持っているカードも数多くある。よく採用されているのが『双皇帝ヴェク=ロア』。
自分のクトゥーンが攻撃力10以上の場合、もう一体の双皇帝が召喚される。
クトゥーンデッキは序盤を耐えつつクトゥーンを出来るだけ大きく育ててクトゥーン召喚へと繋ぐデッキとなる。それぞれのクラス専用のクトゥーン強化カードも面白いものが揃っており練気や野生の繁茂でマナブーストを行いつつできるだけ早くクトゥーンに繋ぐドルイドや元々優秀なコントロール能力のあるウォーリアーやプリーストなど様々なクトゥーンデッキが存在する。
またクトゥーンを上手く育てられたとしても手札にクトゥーンがこないと決め手に欠ける事が多い。ドロー支援のカードも上手く組み込む必要がある。
VS クトゥーンデッキ
クトゥーンデッキは10マナに到達し尚且つ手札にクトゥーンが来た場合に凄まじい火力を出す。中盤まで耐え忍ぶプレイになるかと言うとクトゥーンの攻撃力をトリガーとするミニオンはコスト的に優秀なカードも多いので決して気が抜けない。クトゥーンデッキ対策として自分もクトゥーンを使用するミラー戦法もありだがどちらが先にクトゥーンを引くかというゲームに陥りやすく一試合のゲーム時間が長くなりがちである。
そこで“10マナに到達”する前に削り切るデッキのキーカードを考えてみる。
Warlock Zoo
序盤から優秀な低コストミニオンとスペルを有するウォーロック。元々ズーデッキはポピュラーなデッキであったが今回の拡張に伴い新しい形となった。
『禁じられし儀式』はマナを全て消費して同じ数の1/1のミニオンを召喚する。『ナイフ・ジャグラー』や今回追加された『ダークシャイアの議員』や『ン=ゾスの落とし子』などともシナジーのあるカード。
『ダークシャイアの議員』を上手く育てつつ打点を稼ぎミニオンを場に並べ早々に『海の巨人』に繋げるのも良いし、生贄にしやすい小型ミニオンが大量に生成できるので『凄まじき力』も使いやすい。
自分が使っている中で現在勝率が一番高いデッキが新ズーである。
Shaman Totem
オーバーロードにより序盤から強力なミニオンを召喚する事ができるシャーマンだが新拡張で更にアグレッシブになった。
『進化』や『進化を統べるもの』は場に出ているミニオンをコストが高い別のミニオンへと変身させる。体力が減ったミニオンなどを変身することによりリセットし高コストミニオンへと変える事ができる。
『永劫の監視者』はオーバーロードでロックされたマナクリスタルを解放できる。『炎まとう無謀なもの』はオーバーロード(2)だが4マナ7/7と大型で優秀。『地底よりのもの』は5/5の挑発持ちでトーテムを召喚する毎にコストが減る。
これに加え今までのシャーマンのオーバーロード付きの優秀なカードに加え『血の渇き』などの打点を上げるカードを使い早々にゲームを終わらせる事ができる。序盤から除去されにくい中型のミニオンを並べられるのは大きい。
最後に
上記は自分が試して感じた範囲での考察だがクトゥーンを抑えられるデッキはその他にも沢山あるようだ。ドラゴンやマーロックにも新たなカードが追加されているので面白いデッキが色々と出てくると思う。
クトゥーンデッキの一番の苦悩がクトゥーンが手札に来ない事。クトゥーンデッキを使うにしろ相手にするにしろクトゥーンにこれだけ翻弄されるのは面白い。ここでクトゥーンを引かなければ負けるという場面でクトゥーンを引いた時は自分の手が光って見える事間違いなし。
クトゥーンが可愛く見えてきたら立派なクトゥーンマスターだと思う。